
【週間インドネシアニュース】2025年7月第3週(7/14〜7/20)
毎週月曜日に、インドネシアに関連する最新ニュースを日本語で分かりやすくお届けします。経済・国際関係・災害・地域イベントなど、現地の動きをまとめてキャッチアップできる内容です。今週も注目ニュースが複数報じられています。
🟡 1. 米国との通商交渉が妥結、関税19%に抑制
米国とインドネシアは今週、新たな通商合意に達し、インドネシアから輸出される製品への関税が最大32%から19%に引き下げられることになりました。これは両国の経済関係改善に向けた大きな一歩で、インドネシア側はその見返りとしてエネルギー関連や農産品、航空機などの大口購入も表明しています。これに伴い、インドネシア中央銀行(BI)は政策金利を0.25ポイント引き下げ、5.25%とする金融緩和を発表。輸出・内需の双方を支援する姿勢を鮮明にしました。
出典:Reuters|Trump sets 19% tariff on Indonesia goods
🟢 2. EUとの自由貿易協定(CEPA)が最終合意に近づく
EU(欧州連合)とインドネシアは、包括的経済連携協定(CEPA)について、長年続いてきた交渉の第19回目を経て最終段階に入ったと発表されました。合意が成立すれば、インドネシアからEUへの主力輸出品のうち約80%が無関税となる見込みで、経済への恩恵は非常に大きいと見られます。一方で、森林保護やニッケル輸出に関する持続可能性への懸念もあり、これらの分野での最終調整が焦点です。協定の発効は2027年を予定しています。
出典:The Australian|Prabowo finally marches off with EU trade deal
🔴 3. メンタワイ島・バリ海峡での海難事故が相次ぐ
7月14日、西スマトラ州メンタワイ島沖にてスピードボートが高波により転覆し、18名の乗船者のうち17名は救助されたものの、1名が依然行方不明となっています。事故当時、現場は猛暑と強風に見舞われており、安全管理体制の不備が指摘されています。さらに今月初めの7月2日には、バリ海峡でもフェリーが沈没し、少なくとも6名が死亡、29名が行方不明という深刻な事態が発生。政府はこれらを受けて、海上交通の安全強化を進める方針を示しています。
出典:People.com|Speedboat Capsizes Off Indonesia
People.com|Ferry Sinks Near Bali
⚽ 4. 若者スポーツの盛り上がり、観光とも連携
7月15日より、ジャカルタなどを会場にASEAN U-23サッカー選手権が開催され、インドネシア代表チームへの期待が高まっています。これに先立ち、先週まで行われていたプレジデン杯では国内クラブが白熱した試合を展開し、多くの観客を動員しました。政府はこれらの大会を通じて、スポーツ振興だけでなく観光・地域経済の活性化にもつなげたい考えです。
今週のニュースは以上です。インドネシアに関する最新動向は、来週月曜日にも引き続き配信予定です。ビジネス・移住・旅行をお考えの方にとって、有益な情報となれば幸いです。