
【インドネシアニュース】2026年(5月16日〜31日)
【週間インドネシアニュース】2026年5月後半(5/16〜5/31)まとめ
5月後半は、ルピア防衛のための大幅利上げ、戦略資源輸出の中央管理、ロシア産原油輸入計画、パーム油大手への調査など、金融・資源・貿易政策を中心に大きな動きがありました。
🏦 1. Bank Indonesia、2年ぶりの利上げへ市場予想が強まる
5月18日、Reuters調査では、エコノミストの過半数がBank Indonesiaによる政策金利引き上げを予想しました。背景には、イラン戦争後の市場不安、ルピア安、財政運営や中銀独立性への懸念があります。市場は通貨防衛のため、中央銀行が金融引き締めに動くかを注視しました。
出典:Reuters|Bank Indonesia to hike interest rates on May 20, slim majority of economists said
📈 2. Bank Indonesia、予想を上回る0.50%利上げを実施
5月20日、Bank Indonesiaは政策金利である7日物リバースレポ金利を0.50%引き上げ、5.25%としました。市場では0.25%利上げまたは据え置き予想が多かったため、想定以上の大幅利上げとなりました。ルピアは年初から大きく下落しており、通貨安定を最優先した判断とみられます。
出典:Reuters|Indonesia central bank raises interest rates by more than expected
💱 3. ルピア安が金融政策の焦点に、為替介入と利上げを組み合わせ
Bank Indonesiaは、ルピア安に対応するため、為替市場への介入に加えて大幅利上げに踏み切りました。中東情勢やインドネシア国内の政策不透明感を背景にルピアは対ドルで過去最安値圏まで下落しており、通貨防衛とインフレ予防が金融政策の中心課題となっています。
出典:Reuters|Indonesia central bank raises interest rates by more than expected
📉 4. 第1四半期の経常赤字、GDP比1.09%に拡大
5月22日、Bank Indonesiaは2026年第1四半期の経常収支が40億ドルの赤字となり、GDP比で1.09%に拡大したと発表しました。前四半期の25億ドル赤字から悪化しており、輸入増加や所得収支の動きが影響したとみられます。ルピア安が続く中、対外収支の安定性が改めて注目されています。
出典:Reuters|Indonesia’s Q1 current account deficit at 1.09% of GDP
🪨 5. ニッケル銑鉄・一部パーム油製品、戦略資源輸出の中央管理から除外へ
5月22日、政府高官は、戦略資源輸出の中央管理制度について、ニッケル銑鉄と一部の精製パーム油製品を対象外にする方針を示しました。ニッケル銑鉄はインドネシアのニッケル輸出の大部分を占めており、全面的な中央管理が企業活動に与える影響を考慮した調整とみられます。
🚢 6. 石炭輸出の中央管理方針、鉱山会社・トレーダーに不安広がる
5月22日、インドネシアが石炭輸出を国営企業経由で管理する計画について、鉱山会社やトレーダーの間で懸念が広がっていると報じられました。インドネシアは世界最大級の石炭輸出国であり、輸出契約、価格形成、納期管理に影響する可能性があります。政府は税収確保や外貨管理を狙いますが、実務面での混乱が課題です。
出典:Reuters|Indonesia coal export shake-up rattles miners, traders
🛢️ 7. ロシア産原油1.5億バレル輸入計画、制度・物流面で調整続く
5月22日、インドネシアがロシアから年間1億5,000万バレルの原油輸入を目指す計画について、特別な輸入制度や規制枠組みを整備中であることが報じられました。イラン戦争による供給不足を補う狙いがありますが、実際の輸入はまだ限定的で、物流・決済・規制対応が課題となっています。
出典:Reuters|Indonesia working to iron out scheme for ambitious Russian oil import plan
🌏 8. 中国向け石炭輸出で、モンゴルがインドネシアを上回る
5月22日、4月の中国向け石炭輸出でモンゴルがインドネシアを上回ったと報じられました。モンゴルから中国への石炭輸送が大きく伸びた一方、インドネシアは距離や輸送コスト、政策変更の影響を受けやすい状況です。中国市場における競争環境の変化は、インドネシア石炭業界にとって重要なテーマです。
出典:Reuters|Mongolia’s coal shipments to China surge 61% in April, overtaking Indonesia
🎲 9. インドネシア、オンライン賭博対策でPolymarketを遮断
5月26日、通信・デジタル省は、予測市場プラットフォームPolymarketを遮断したと発表しました。インドネシアでは賭博が違法であり、政府はオンライン賭博サイトの取り締まりを強化しています。今回の対応は、プラボウォ大統領の任期終了をめぐる賭けが同サイト上で扱われたことも背景にあります。
出典:Reuters|Indonesia blocks Polymarket over online gambling concerns
🌴 10. Musim MasとWilmar、輸出過少申告疑惑で調査対象に
5月26日、財務相は、パーム油大手Musim MasとWilmar Internationalが輸出の過少申告疑惑で調査対象になっていると明らかにしました。政府は資源・農産品輸出における税収漏れや外貨流出を問題視しており、戦略資源輸出の中央管理方針ともつながる動きです。
出典:Reuters|Indonesia probes Musim Mas, Wilmar for ‘under-invoicing’ of exports
🌊 11. 西ジャワ州バンドン県で洪水、チタルム川氾濫の影響続く
5月下旬、西ジャワ州バンドン県では大雨によりチタルム川が氾濫し、DayeuhkolotやBojongsoangなど複数地域で洪水が発生しました。水位は20〜200cmに達したとされ、住民の移動や生活に影響が出ています。雨季の長期化と都市排水対策の遅れが改めて課題となっています。
出典:Reuters Connect|Flooding in West Java, Indonesia
🛢️ 12. 国家機関による石油・LPG輸入を可能にする大統領令を公表
5月29日、インドネシア政府は、エネルギー安全保障を確保するため、国家機関が石油やLPGを輸入できるようにする大統領令を公表しました。緊急時にはエネルギー輸出を停止できる規定も含まれており、原油高や供給不安に備えた制度整備と位置付けられます。
出典:Reuters|Indonesia issues decree allowing state agency to import oil to ensure energy security
以上、2026年5月16日〜31日のインドネシア主要ニュースまとめでした。5月後半は、ルピア安に対応した大幅利上げ、戦略資源輸出の中央管理、ロシア産原油輸入計画、パーム油大手への調査など、金融・資源・エネルギー政策に関わる重要ニュースが集中しました。

