1.インドネシア、AI時代に対応した著作権法改正へ Googleなど巨大IT企業にも影響
2026年7月17日
インドネシアで、生成AIの普及を受けた大規模な
著作権法改正案が準備されています。法案では、AIを利用して制作された作品についても、人間による十分な創作的関与があれば著作権保護の対象とする方針です。
一方、AIが特定クリエイターの特徴的なスタイルを模倣することを禁止し、AI使用の明示も求めます。また、Googleなどのプラットフォームがニュース記事のリンクプレビューやAI学習にコンテンツを利用する場合、出版社側への対価支払いを義務付ける内容も盛り込まれています。
成立すれば、AIを著作権制度に明確に組み込む東南アジア初の国となる可能性があります。
ソース:Reuters(2026年7月17日)
Reuters記事
2.プラボウォ大統領、サトウキビ増産とバイオエタノール工場30か所以上を計画
2026年7月17日
プラボウォ大統領は、国内の
砂糖およびバイオエタノール生産を大幅に強化する方針を示しました。
政府はサトウキビ農園の植え替え計画を、従来の4年間から
2年間へ前倒しするよう農業省に指示。2025年時点でインドネシアのサトウキビ農園は約54万ヘクタールに達しています。
さらに、エタノール混合ガソリンに必要な供給量を確保するため、
少なくとも30か所の新規バイオエタノール工場の整備を目指します。ジャワ島では2026〜2027年に非補助金ガソリンへのエタノール混合率を最低5%とし、2028年には10%への引き上げを計画しています。
ソース:Reuters(2026年7月17日)
Reuters記事
3.国際金融センター設立法が成立 最大50年間の法人税免除も
2026年7月21日
インドネシア国会は、海外の金融機関や資産運用会社を誘致するための
国際金融センター(IFC)設立法を可決しました。
対象には世界的な銀行、投資銀行、ウェルスマネジメント企業、ファミリーオフィス、航空機・船舶リース会社などが想定されています。一定条件を満たした投資家には、
最長50年間の法人所得税免除を提供する構想です。
政府は最初の金融センターだけで最大
500兆ルピア(約279億ドル)の投資誘致を見込んでいます。設置場所はまだ決定していませんが、これまでにバリ島も候補地の一つとして挙げられています。
ソース:Reuters(2026年7月21日)
Reuters記事
4.インドネシア中銀、追加利上げを見送り 政策金利5.75%を維持
2026年7月22日
インドネシア中央銀行(BI)は7月の金融政策決定会合で、主要政策金利である7日物リバースレポ金利を
5.75%に据え置きました。
BIは5月以降、ルピア防衛を目的として合計1%ポイントの利上げを実施していました。Reuters調査では33人中20人のエコノミストが追加の0.25%利上げを予想していましたが、BIは利上げではなく、
外国資本流入を促すための為替ヘッジコスト引き下げなどを選択しました。
ルピアは6月に1ドル=18,190ルピアの過去最安値を付けた後、やや回復したものの、依然として18,000ルピア近辺で推移していました。
ソース:Reuters(2026年7月22日)
Reuters記事
5.Eni・Petronas、インドネシアで118億ドルの大型天然ガス開発
2026年7月24日
イタリアのEniとマレーシアのPetronasによる合弁会社Searahが、インドネシアで進める
総額118億ドルの「North Hub」天然ガス開発プロジェクトで、海上浮体式生産設備の建設を開始しました。
対象はボルネオ島沖のKutai BasinにあるGeng NorthおよびGehemガス田で、16坑井から天然ガスを生産する計画です。
2028年の生産開始を目指し、同年第4四半期までに
天然ガス日量10億立方フィート、コンデンセート日量8万バレルの生産能力を見込んでいます。浮体式設備だけでも約29億ドルが投じられる大型エネルギー案件となります。
ソース:Reuters(2026年7月24日)
Reuters記事
6.インドネシア中銀ペリー総裁が突然辞任 ルピア・株式市場が下落
2026年7月27日
インドネシア中央銀行(BI)の
ペリー・ワルジヨ総裁が突然辞任しました。政府は個人的な理由による辞任と説明していますが、金融市場では中央銀行の独立性に対する懸念が再燃しました。
後任が決まるまで、上級副総裁の
デストリー・ダマヤンティ氏が総裁代行を務めます。
発表を受け、ルピアは同日0.36%下落して
1ドル=18,000ルピアとなり、ジャカルタ総合指数(IHSG)も0.17%下落しました。
プラボウォ政権が経済成長を重視する中、BIには金融緩和を求める圧力が強まっており、今後の中央銀行の独立性と金融政策運営が投資家にとって大きな焦点となります。
ソース:Reuters(2026年7月27日)
Reuters記事
7.レアアース規制の空白でニッケル・アルミナ輸出に遅れ 政府が対応へ
2026年7月27日
インドネシア政府は、鉱物に含まれる
レアアースを巡る規制の不明確さによって、ニッケルやアルミナ製品の輸出が滞っている問題への対応を始めました。
インドネシアでは、他の鉱物に副産物として含まれるレアアースについて、輸出可能な含有量などの明確なルールがまだ設定されていません。
業界関係者によると、アルミナに加え、ステンレス鋼原料となる**ニッケル銑鉄(NPI)
やEV電池材料に使われるMHP(混合水酸化物沈殿物)**の一部輸出にも遅れが発生しています。
大統領府は、規則が存在しない状態で当局が輸出を阻害するべきではないとの立場を示し、関係省庁や業界との調整を進めています。
ソース:Reuters(2026年7月27日)
Reuters記事
8.インド国営SAILとKrakatau Steel、インドネシアに3.5億ドル規模の製鉄所を計画
2026年7月29日
インド国営鉄鋼会社Steel Authority of India(SAIL)とインドネシア国営系の**Krakatau Steel(KRAS)**が、インドネシア国内にステンレス鋼スラブ工場を建設する計画を進めています。
投資額は最大
3億5,000万ドルで、年間生産能力は50万トンを予定。今後3〜4年以内の稼働開始を目指します。
SAILにとっては、世界のニッケル生産量の50%以上を占めるインドネシアで直接生産することで、ステンレス鋼の主要原料であるニッケルを低コストで確保できる利点があります。
生産されたスラブは主にインドへ輸送され、圧延・仕上げ加工後にインド国内や中東・欧州市場へ供給される計画です。
ソース:Reuters(2026年7月29日)
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9.憲法裁判所、無料給食への教育予算使用を禁止 2028年から適用
2026年7月30日
インドネシア憲法裁判所は、プラボウォ政権の看板政策である
無料栄養給食プログラムに教育予算を使用することを認めないとの判断を下しました。
判決は2028年から適用される予定で、政府は今後、無料給食事業の財源を教育予算以外から確保する必要があります。
同プログラムは2025年に開始され、最終的に学生や妊婦など
約8,300万人への食事提供を目標としていました。一方で巨額の予算が必要となるため、インドネシアの財政健全性を巡る投資家の懸念材料にもなっています。
2026年にはすでに事業予算の削減が進められており、今回の司法判断によって中長期的な財源確保がさらに重要な課題となります。
ソース:Reuters(2026年7月30日)
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10.世界遺産Raja Ampatでニッケル採掘継続 環境問題が再燃
2026年7月31日
世界有数の海洋生物多様性を持つ西パプアの**Raja Ampat(ラジャ・アンパット)**で、環境問題への抗議後もニッケル採掘が続いているとGreenpeaceが報告しました。
Raja Ampatはユネスコの「世界ジオパーク」に指定されており、2025年にはニッケル採掘による自然環境への影響が大きな社会問題となりました。政府は当時4社の事業許可を取り消しましたが、現在も別の
3件のニッケル鉱山ライセンス申請が審査中とされています。
国営鉱山会社ANTAM傘下のPT Gag Nikelについても、環境監査で土砂流出増加や生物多様性保護上の問題が指摘されたものの、採掘活動は継続しています。
ニッケル産業を成長戦略の中心に置くインドネシアにとって、資源開発と環境保護の両立が改めて問われています。
ソース:Reuters(2026年7月31日)
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